飲み会の続き

飲み会で出た宿題の調査結果を書いてます。

グルメな海棲生物たちでイグノーベル賞

2、3年前の3月くらいに、コロナの感染が拡大して、学校も学童保育も急に休みになってしまったため、子供達の昼飯を作り始めました。
あんまり飯を作ることがなかったので、世の中のレシピサイトに大変助けていただいた。とはいえ、人は三日おきに同じものを食べたくらいで、人は死んだりしない。人が死ぬのは絶望した時だ。経験によれば2週連続で土曜日そうめんにすると、子供が絶望し始める。なんて恵まれた時代だ。碑文にこの喜びを刻もう。

レシピといえば、大さじ 15ml 小さじ5ml は、謎の3倍の関係にある。
この3倍関係は、先日こき下ろしたヤードポンドの国の、Tablespoonと、Teaspoonに由来している。
ちなみにオーストラリアでは、大さじ1=小さじ4の関係だそうだ。
それと区別するため、1 US tablespoonなどと記述するそうで、これは結構絶望的だ。
単位略称はtspおよびtbspらしい。ぱっと見1秒間に流せるトランザクションの量を表す単位かと思った、テーブルだけに。
とはいえ、これは料理界の謎においてまだ序の口だ。巻末の換算表をコピーして冷蔵庫に貼っておけばクリアできるから、まだミラクルもオラクルも必要ない。

 

そんなものより、
僕のような料理不慣れ人を惑わす最大の謎は「塩1つまみ」だ。
なんで身体単位?
「塩1つまみ」なんて書かなくても「約 X g」って書きゃいいじゃない。
だれかが一旦つまんだ量を、使い回して、メートル世界共通のSI単位系で表現すればいいじゃない。
なぜ、そんなに頑なに、1つまみなの? 黒船以前なの?
それとも、リア・ディゾンのように黒船帰ちゃったパターンなの?
ちなみにリア・ディゾンの娘さんは今年14歳になられたそうです。そりゃあ福くんも成人するわ。



最近急に、塩1つまみの謎が解けた。
「人類の味覚の機構として、塩を少量入れると、塩以外の味も強く感じられるようになる」
だから、塩を1つまみ入れるんだそうな。
これはおそらく、単位時間あたりの味イオン検知回数を中心として味覚システムが作られているから、塩が入り込むことによって、味覚を発生させる成分と電離した塩が電気的な平衡状態になり、単位時間あたりの刺激回数が増加するからだろう。(テキトー)


上記、NHKの人体系の教育番組を見てて、やっと気付いたんです。
「塩を入れるために塩入れてるわけじゃなくて、人類の味覚ハックとして塩を入れてます」
うおお。そういうことであれば、まあ塩の量は適当というかお好みだし、塩分控えめの家庭もあるだろうから、数量指定はしません、ってのはわかる。

 

いやー、これ誰か教えてほしかったなー
タバコの箱の下に「喫煙は健康にうんたら」みたいな感じで、塩1つまみの下に「塩1つまみは、塩がバッファーとなって、電離作用が強くなり、各種味成分を感じやすくなるためであり、塩味を感じさせるためのものではない」って、豆みたいな字でいいから書いてくれてたらよかったのになー
誰も教えてくれねーから、3年がかりで、解読済みのロゼッタストーンを再解読してしまったよ。


確かに、塩味が濃くない程度に入れると、元の味、トマトやらニンニクやら、あまり電離してなさそうなものもしっかり味がする。

 

そこで、家のトビハゼ見て思いついてんけど、海の中の生物は、塩水の塩分おかげで、
何食うにしてもとても美味しいって感じてるんちゃうん、ひょっとして。

となれば、干潟や汽水域の生き物だと、
満潮の時は飯うまくて、干潮の時は「なんか物足りねーなー」って思ってるはずで、
それぞれの時間帯の食事量を精査したら、満潮時の方が多くてそれは実は塩のせい、とかで論文一本かけるんちゃうん?
コントロール群として、真水で潮位が上がる地域の生物群と比較すれば、イグ・ノーベル賞とれるんちゃうん!

 

※ 海棲生物は、えらにある塩類細胞から塩を排出しているらしくて、肉に塩味はついてないそうですデフォルトだと。

「塩適量」という記述も、この塩を入れる目的である「塩が他の味の効果を強める」ということを知らなければ、味見のしようもないですよね。